職場体験日記#1

私はまだ学生で、頭も良くなければ特技があるわけでもない。
周りからは「優しいね」「静かだね」と言われるが、つまりは特別に足が早いとか、絵がうまいとか、話が面白いとか、そんな輝かしいものを持っていない、誰がどう見ても普通なわけだ。

そんな自分が職場体験をしている。今日で三日目だが、なるほど。仕事とは中々難しいものらしい。
簡単だと思っていたわけではないが、仕事のあとに家事やら掃除やら洗濯を、休む暇なくしている母には改めて感謝しなくてはいけないと思った。

私が何故ブログに書くに至ったかと言えば。そう。仕事でミスをしたから。それによって私自身が変わってきたから。働くのが初めての私に優しくしてくださる上司のAさんとBさん。はじめの2日は特に難しい仕事では無かったのだが(直接、お客さんに接したりしない、つまりは雑務。)、今日、電話で連絡を取る機会があった。

が、電話で自分の言いたいことが伝わらず、結局仕事は微妙な結果に終わってしまった。

きっと質問を多くしなかった私が悪いのだろうけど。上司を呆れさせた事に対して、傷ついたと同時に頑張らねばという思いがこみ上げた。

そのミスによって内気な私が苛立ち始める。
攻撃的になると人は声がでかくなり、感情をぶつけようとする。

…つまりは"内気で静かな私"は"普通の人"位までランクアップしたわけだ。

大人はすごいと思った。顔には出さず、一人でストレスを解消するのだと。Aさんは優しいが、物に当たって自分を押さえようとする。人前ではニコリとして何事もなかったかのように。相手が傷つかないように(もしくは相手を陥れる為に)、ゆったりと話す人。ドアをバタンと閉めたところを見つかっても、「なぁに?」とにこやかに返せば、誰も怒っているのに気づかないと思う。とても落ち着いていて、話をするのが上手い人。

Bさんは楽観的に見えるが、案外そうでもなく、人間らしい人だった。言葉をよく吐き、よく舌打ちをする。第一印象がよく、友達が多いタイプだが、恋人ができにくいタイプのような。Bさんは怒っているけれど、言葉は普通のままで、言葉に圧をかけてくる人。それ、お願いしますね。って無表情で言われる。思ったことを口に出す、静かにしていられないタイプのひと。

電話が苦手な私にとって今日は辛い日となった。何度も泣きそうになった。でもこんなことでへこたれていてはいけないと思った。職場体験だし。どうせ短いし。と。ならば失敗をすればいい。次の機会があるならば、こんな事もあったなぁと思い出しながら、失敗しなければいいだけの事だ。

今失敗しなかったために、大人になって失敗する方が今よりよっぽど辛くなると思うから。

人間は歳を重ねるほど責任という重しが大きくのしかかるから。キレられたってなんだっていいわけだ。私が選んだのだから。その結果に満足しないなら、望んだ結果に辿り着くまで努力をするしかないのだけれど。

最近こんなことばかり考えている。思ったことを殴り書きして、気持ちを落ち着けようと、整理しようとする。結局まとまらずに終わってしまうのだけれど。

何だか書きすぎたような気がする。けどまぁいいか。明日はついにお客様とお話をするらしい。不安と緊張もあるが、期待もある。頑張らねば。